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  • 執筆者の写真yorubityou

注射ッ!恐れずにはいられないッ!

更新日:4月27日

 ご機嫌よう。


 いきなりですが皆様、人に管をブッ刺してそこからなんかしらをブチ込むって発想を最初にした人間の業、深すぎると思いませんか?



 何が問題かって、まず第一に怖すぎる。


 だって鋭利なものって普通それなりの悪意を持たないと人に向けないじゃないですか。ましてや刺すなんてとんでもない。

 多分、人類で最初に他人から注射を受けた人は日頃からそれなりに恨みを買っていたものと推察します。



 そして第二に、痛い。痛くないわけがない。実際に自分がされている訳でなかったとしても、見てるだけで痛くなってきます。


 私も小学校高学年くらいの頃に、注射を痛がらないことがかっこいい事だと思い込み、必死に痛くないことを主張しながら目を逸らし耐えていた時期があったりもしました。あの頃の私は本当によく頑張っていたと思います。無理です。

 まあ実際耐えられない程痛いかと言われたら全然そんな事はなく、世に蔓延る有象無象の痛みと比べればかなりましな部類でしょう、ですがそういう問題ではないのです。

 むしろ中途半端に痛い分、しっかりした痛みより耐え方がわからないので結局、無理です。


 なんでこんな話をしてるのかって?そりゃあ……


 私がついこの間受けたからに決まってるじゃないですか。







 自分が選択できる人生の中で初の点滴を。








 思えばその週は誕生日を迎えていたこともあって……焼肉行って生焼けのホルモン食べたり、口付けてから放置して丸一日経った後のお酒を飲んだり……ただでさえあまり頑丈な体ではないのに、色々しすぎていたのかもしれません。無茶を。


 多分それらのせいというわけではないのでしょうが、結局無事に近所の病院のお世話になりました。




 これはその時の非常にどうでもいいお話です……見なくてもいいよ!これからレポ書くためのリハビリ記事だから。




 木曜日の朝。その日、私は土日で開催されるとあるイベントの手続き系あれこれをしなくてはならなかったので、珍しく朝早く起きていました。

 なんか昨日の夜からずっと頭痛くてだるいなー、気圧のせいかなー、正直明日のバイトもそのイベントも気が乗らないからいっそ熱出たりとかしてればいいのに……とか思いながら熱を測ったことを覚えています。


 37.9度。38度近いじゃん!?普通に微熱です。


 ここ最近、発熱、という現象だけで思い当たるものを患う心当たりが十二分にある生活をしていたため、内心うっきうきで数日間の予定のキャンセルの連絡をしました。


 が、ここで問題が発覚。自分が患っていそうな思い当たるものは軒並み、熱が下がった後もしばらくは外出を控えるべきとされている期間があったことを思い出します。

 問題も問題、大問題です。あ、いえ、別にここ数日間の予定はマジでどうでもいいのですが……


 一週間後にめちゃくちゃ楽しみにしていた名古屋旅行が控えていることを思い出したんです。


 ……


 だってあの名古屋ですよ!?クズ卓の聖地と謳われたり謳われなかったりする、あの。


 ついでに言うと名古屋で参加予定のイベントに、いつもの我らがなびるな先生以外にも、イベントに出たことが無いとまで噂されているライチさんとザガードさんが参加予定と聞いていて私はそれはもう……大層わくわくしていたのです。


 当たり前ですが、途端に怖くなります。そんな状態で行けるほどお墓の常識は壊れてません。いつまでも品性のあるヲタクでいたいとも思っています。ほんとだよ。


 そんな中、さらにある事に気がつきます。

 めちゃくちゃ元気なんです。のどの痛みも、鼻のつまりも一切無く、強いて言うならおなかが痛いくらい。

 解熱剤を飲んだらもうほぼ健康体です。


 世の中なんだかよくわからないことの方が恐ろしいと思っているタイプの存在であることが非常に確かな私は、クソビビり散らかしながら多分疲れがたまってたんだろうと思う事にし、とりあえずその日一日ゲームとかしながら布団の中でじっとしていました。

 

 翌日、39度。嘔吐あり。

 無理!!!解散!!!グッバイ私の名古屋旅行!!!!!


 同居人に普通に病院に連れていかれました。


 でもなんだかんだ言って吐き気と腹痛がある事以外健康なんだよなあ……


「ウイルス性胃腸炎ですね」


 はい。だそうです。

 開口一番看護師のおばちゃんに言われました。

 いやーでも胃腸炎なら多分旅行までには何とかなりますよねよかったよかった!お帰り私の名古屋旅

「でも吐き気が酷そうなんで点滴していきましょう」

 は?


 は??


 ……は???


「すみませんちょっとよく聞き取れませ」

「点滴」

「嫌です」

 嫌でした。本当に嫌でした。


 私は冒頭にある通り本当に注射が嫌いなので、注射の長いバージョンという認識の点滴なんてもっと嫌でした。


 そもそも今まで私は点滴なんて受けたことがな……え?何?受けたことがある?ずっと昔に?いつの話だよ……幼稚園?知らん……

 えー、同居人からの情報によりますとずっと昔に受けていたことがあるらしいですが、私の記憶にある中では初めてなのでその一回はノーカンとします。


 今まで一度も点滴を受けたことが無いのですが、点滴というものは通常の注射の針よりもぶっとくて痛いものだと聞いたことがあります。しかもぶっ刺したまま数時間ほったらかしにされるのだとか。


 そんな情報が刷り込まれている以上、点滴に対してここまで怯えた顔を向けるのも致し方ないのではないでしょうか。


「まあ受けなくてもいいんですけど」


 えっ受けなくてもいいんですか!?じゃあ受けたくないんですけど


「受けた方が楽になりますよ」


 ……受けなくてもいいのならそれに越したことはないですが、現時点で結構熱が辛いのもまた事実。

 ほんの一瞬ですし受けた方が良いというのはわかります。

 ですが……たとえほんの一瞬だとしても痛みというものは主張してくるもので、そんなわざわざ主張しに来てくれた痛み君のことを無視するなんて私には……無理だよ……!

 あっでももし不調がめっちゃ長引いたら名古屋旅行潰れかねないな。


 「受けます」


 推し活欲が恐怖に打ち勝った偉大な瞬間でした。やっぱり推しって健康にいいんですね。みんなもやろう、推し活。推しがいないんだったら墓田未狐とかおすすめだよ。全然活動してないけど。


 ……。それから数分後、別室に連れていかれ寝かせられた私は早速後悔をしていました。

 病院で寝かせられている。しかも隣には点滴のやつ。これ以上に恐怖を感じるシチュエーションがあるでしょうか。


 横でおばちゃんが何か説明してくれていましたが、これから世にも恐ろしいイベントをこなさなければいけないという恐怖と熱による頭の痛みから、ほとんど話を聞いていなかったことをここに白状いたします。


 え、待って、なんか今2時間とか言ってなかった?気のせい?点滴ってそんなに長いの?とか考えているうちにおばちゃんは点滴の準備を着々と進め、気づけばぶっ刺されるだけになっていました。手際良いね。嬉しくないけど。


 おばちゃんに言われるがまま腕を出し、こちらは勝手にそっぽを向きます。

 注射系ってそっぽ向いてても刺すとこを拭かれる感覚とかでこちらの恐怖心を煽ってくるの、本当に最悪だと思います。


 基本、こんな時には肌を伝う感覚を全てシャットアウトするように脳内でキューピーのたらこのやつを延々と流しているのですが、他にいい方法はあるでしょうか。あったら教えてください。

 それか、よく動物病院とかで犬猫が注射されてる動画にいる、なでたり、時には顔を固定してくれたりする飼い主的な人。最近いいなと思ってるので募集してます。嘘。してない。なびるなになってから出直してきてください。


 そしてなんやかんや無事にぶっ刺されて終わりました。

 結論から申し上げますと、痛かったです。普通に。でもそれ以上に怖かったです。


 針が片腕にずっとぶっ刺さっている、今これを書いただけで身がすくむのに、どうしてやられている最中に恐怖を感じずにいられましょうか。


 後、スマホいじってていいよと渡されたのは良いのですが、利き手が点滴で封じられているうえ、よりによってスマホケースを手帳型のパカっと開くタイプのリーゼロッテ様スマホケース(非公式)に変えたばかりだったので、ほとんどの時間をスマホを開くどころか画面を拝むにも至れず、ぼーっと天井の模様を眺めることに費やしていました。

 あ、ちなみにほんとに2時間以上打たれていました。あまりにも暇。


 その後、点滴を打ってから目に見えて楽になった、なんてことは特になく普通に家に帰った後もしばらく寝込みましたしおなかは痛いままでした。


 ですが効果はあったものだと思います。思っています。

 あの点滴を受けていなかったら、名古屋に間に合わなかったのだ、と思うことにしています。

 そう信じないとあの時の私の決断は何だったのかという話になってしまうので。


 さて、これをここまで読んでくれているそこの暇人。お前の事ですよ。

 注射や点滴程度でピーピーうるせーなぁとか、思ってはいませんか?

 そんなあなたに一言物申させていただきます……


 うるせーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!怖いもんは怖いんじゃ!!!!!!!!!!!!ばーーーか!!!!!ばーーーーーーーーーか!!!!!!!!!!!頑張ったことを褒めろよ!!!!!!!!!!!!!!!!


 以上です。ありがとうございました。


 今度お墓ちゃんを見かけることがあったら、「ああ、この人は点滴を頑張って耐えたんだなぁ」とでも思っておいてあげてください。


 焼肉行きたい。

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